水分測定範囲 | 12 ppbv ~ 20 ppmv (露点:-100 ~ -55 ℃) (in N2) |
応答時間 | 50 ppbv ⇔ 1000 ppbv 約60秒 (90%応答) |
システム精度 | ±4% または ±12 ppbvの大きい方 |
サンプルガス温度 | 5~60 ℃ |
サンプル流量 | <2.0 L / min |
サンプル圧力 | 86~106 kPaA (オプションにて~900 kPaAまで対応) |
サンプルガス種別 | Air, N2, O2, Ar (ソフトウェアより設定可能、その他ガスは要相談) |
測定値 | 体積モル分率 [ppmv], 計測部ガス温度 [℃], 計測部ガス圧力 [PaA] |
演算値 | 露点 / 霜点温度 [℃] |
デジタル出力 | RS-232C |
アナログ出力 | 4~20 mA (オプション) |
アラーム出力 | リレー接点出力 (オプション) |
接続継手 | サンプルガス IN-OUT:1/4 inch (フジキン製:UJR-RP) |
供給電源 | 付属ACアダプタ (100-240 V, 50 / 60 Hz, 1.4 Amax) |
重量 | センサ部:約5 kg (ACアダプタを除く), モニタ部:約1.7 kg |
寸法 | センサ部:W150×D300×H165 mm, モニタ部:W150×D75.4×H200 mm |
CRDS(Cavity Ring-Down Spectroscopy)方式は現在用いられている微量水分の測定原理の中でも正確に、かつ高速で測定する方式です。測定ガスを満たしたキャビティの両端に高反射率ミラーを設置しレーザー光を導入 します。レーザー光には気体中の水分子の吸収波長を使用しているため、キャビティ内の水分率に応じて吸収量が変化します。キャビティ内に導入された光の量は高反射率ミラーの反射率と水分率に依存して減衰します。高反射率ミラーから漏れ出した光を受光し、減衰の時間を時定数(リングダウンタイム)として吸収スペクトルを得て、フィッティングを行うことで水分量を測定します。
微量水分領域での高精度・高感度・高速応答測定を実現
mini CRDS-H2Oは12 ppbv ~ 20 ppmv(-100 ~ -55 ℃DP)の微量水分を非常に精度良く測定可能です。また、測定部(キャビティ)の小型化を実現したため、ドライガス置換時の応答性も非常に高く、15 ppbv⇔1000 ppbvの水分量変化に対して、60秒以内で応答します(90%応答)。
見やすいタッチパネルで簡単操作
モニタ部には5inchのフルカラータッチパネルが搭載されており、測定の開始・停止や設定を行うことができます。測定画面では大きな測定値とトレンドグラフが表示され、大きなグラフと切り替えることが可能です。また、誤動作を防止するための画面ロック機能や、機器の状態を確認する機能、設定した閾値の判定を行うアラーム機能を搭載しています。モニタ部の代わりにPCを使用する場合は、専用ソフトウェアにて同機能を使用可能です。
接ガス部は腐食に強く、高い長期安定性を実現
CRDS方式は構造上、センサであるレーザーやディテクターとガスが非接触であり、接ガス部にはSUSを中心とした耐薬品素材を採用しているため、腐食性ガスにも対応可能です。また、従来の測定方法(鏡面冷却式・静電容量式など)とは異なり、『絶対測定法』であるCRDS方式は光の減衰時間から水分量が直接算出可能なため、レーザーパワーの減少などの経年劣化に依存せず正確な測定が可能で、高い長期安定性を有しています。